医学的には、同じ年齢層の健康な人と比べてヘモグロビンの量が少ない場合を貧血という。貧血には、鉄欠乏性貧血・悪性貧血・溶血性貧血・失血性貧血その他いろいろな形のものがあるが、一般に多いのは鉄欠乏性貧血である。
1) 鉄欠乏性貧血
最も多いタイプで、鉄貯蔵が失われておこる。食べ物からの鉄分の補充が不充分なことや、あるいは持続的な出血などが原因になることが多い。
2) 悪性貧血
中高年に多く、巨大な赤血球が、ヘモグロビンを余計にかかえているのが特徴で、赤血球の数は少ないのに、形が大きくなる。この異常な赤血球はこわれやすいので、皮膚が黄ばんで見えることがある。
3) 溶血性貧血
赤血球の寿命が普通のものより短くなり、破壊が早く進んで、骨髄からの造血が追いつかないためにおこる貧血。
4) 出血性貧血
ほかの疾患により、徐々に出血しているのに気づかずに、その出血が原因で貧血症状を示す場合がある。