食品の生産・加工・流通・保存技術の近代的発展は、一方で食文化の普遍化に役立っているとともに、一方ではまた食品の安全性ということに対する不安をもたらしている。
生産段階で使用される各種の農薬や化学肥料、加工段階で使用される添加物、流通段階に使用されている合成保存料、酸化防止剤などはすべて、それが長い時間の中でどのように人間の栄養に影響を与えるものかは、未知数であることが少なくない。
しかもこれら食品汚染物質は、私たちの本能的感覚では識別できないことが多く、食品公害という問題がしばしば話題となる。