健康管理の栄養学

旋光性・偏光 (光学異性体)

いろいろな化合物の水溶物や結晶に、直線偏光(一方向に進んで平面偏光を示す光)を当てると、偏光の面が回転して右まわりになったり左まわりになったりする物質がある。これを物質の旋光性という。

旋光性が問題となるのは、これが生物など有機物と、無生物などの無機物を分ける一つの決め手とも考えられているからである。

人間を含めて、すべての生物が共通して使ううアミノ酸は、左回りの旋光性を示す。これをL体とかL型とかいう。発酵アミノ酸もL型を示すが、人工のアミノ酸には旋光性がない。旋光性のないアミノ酸は何の味もしないし、体の中でも利用されることがない。

また、すべての生物が使ったり合成したりする糖質は、すべて右まわりの旋光性をボす。これをD体とかD型とかいう。人工の糖には、D型とは逆のL型の糖も存在する。これを光学異性体という。一般に有機物質が旋光性を示すのは、分子の構造がL型かD型かに偏っているからである。

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