リポイドは、脂肪によく似ているが、脂肪酸やグリセリンのほかに、リンや窒素、糖などを構成成分としている一群の物質のことで、類脂質ともいわれる。
卵の黄身の成分であるレシチンは、リポイドで加水分解すると脂肪酸とグリセリンのほか、コリンという窒素化合物とリン酸を生じる。
このリポイドの特色は、一方では水に溶けやすく、一方では水に溶けにくいという性質を持っていることで、この親水性と疎水性の両方の性質を持っていることが細胞膜を構成するときに大事となる。