リン酸は、強酸性の酸の一種で、ふつうはオルトリン酸のことをいう。リン酸は、高エネルギー物質の構成成分であり、また核酸やリン脂質分子の構成成分となるなど、体の中で重要な働きをしている物質である。
また、多くのタンパク質は、リン酸化することで、その働きが活性化する。このリン酸が3つ、アデノシンという物質とくっついたものがアデノシン三リン酸(ATP)である。
リン酸と結合したタンパク質を、とくにリンタンバク質と呼ぶ。牛乳のタンバク質の主成分であるカゼインは、リンタンバク質の代表である。